「カポエイラはブラジルを代表する文化として、ユネスコの世界無形文化遺産に登録されているんだよ!」


カポエイラを知らない人たちに説明するときに、私たちが半ばドヤ顔で口にするセリフではないでしょうか?


来週の水曜日(4/7)から読み始める文献は、普通は何の疑いもなく、むしろ誇りと自信に満ちた気持ちで使っているこのフレーズに潜む「暴力性」、カポエイラがブラジルという国のシンボルにされたり、グローバル化と絡んで人類全体の文化遺産のように語られることの「弊害」について考えさせてくれます。


別にこのフレーズが間違っているというのではないんですよ。ただいくつかのことをきちんと踏まえて使わないと、守っているつもりのものを逆に傷つけてしまうリスクもはらむんだよ、という内容です。


それこそ今日私たちがカポエイラをとらえる視点として本丸のトピックですね。それは例えば、私たち日本人が「外国人」としてカポエイラに取り組むにあたり、ブラジルの国旗を何の疑問もなく掲げるか、シマウマ柄のデザインを使うか、サウヴィ(salve)という挨拶を使うか、奴隷という単語をポル語で「escravo」と言うか「escravizado」と言うか、などなど、私たちのカポエイラ・アイデンティティーに直結し、自分たちの何気ないふるまいを点検するきっかけを与えてくれます。


この論考はA4で18ページほどのものですが、私たちがこれまで取り組んできたものの中では最長のチャレンジになります。ただその中身はそれだけの価値が十分にあるもので、2008年にカポエイラがブラジルの文化遺産に指定されたことに対するアンゴーラ系4グループの考え(GCAP、FICA、NZINGA、Ipiranga de Pastinha)や政府側の思惑、カポエイラの普及におけるヘジオナウや白人中産階級の役割、スポーツ化の意味などにも言及されていて、私たちのカポエイラを見る視点を形成するのに十分な素材が詰まってます。


なんだか、かなり小難しそうな話ですよね?確かに小難しいです。ただ最初は「無邪気だ」「イノセントだ」で済んでいたものも、カポエイラと関わる時間とともに責任というのが求められてきます。なのでそういう認識、そういう立場にある人たちに向けての内容です。だからこそ初心者なら関わらなくても許される小難しい話も、ときには立ち向かわないとですね!一人では難しい内容も、寄ってたかってナントカの知恵というやつです。


コースの目的ははっきりしてます。
①辞書を片手に自分の力でポル語の文献を読めるようになること。
②カポエイラに対する知識を増やし、感じ方に幅と奥行きを持てるようになること。


興味あるよ、という方はぜひ一緒に勉強しませんか?来週の水曜日(4/7)からスタートです。 ポル語は全然自信ないという人は、ほかの人の訳を聞いてコンテンツの勉強メインというのもOKです!


「カポエイラしか読まないポルトガル語読解講座」

■日時:毎週水曜日 午後9時から10時(60分) Zoomを利用します。
■進め方:
①決められた範囲を参加者全員で訳してきます。
②段落ごとに当てられた人が翻訳を発表し、久保原が補足、解説します。
③発表者以外の参加者も疑問、質問を自由に出して、みんなで話し合います。
※欠席した人にはその日の日本語訳文と授業の録画を配信しますので、フォロー態勢もばっちりです!
■読む文献:『無形文化財としてのカポエイラーシンボルと政治の新たな挑戦』(シモニ・ポンジ・ヴァッサロ、2008)
■参加費:10,500円(3か月・12回)
■お申込み、お問い合わせ:liberdade@magic.odn.ne.jp(久保原)まで。