またひとりジョージ・フロイドが出るところでした。

サンパウロのヘプーブリカ広場のホーダを取り仕切る中心人物の一人で、メストリ・アナニアスの生徒であるメストリ・ネネ(Mestre Nenê)が、8月19日の午後7時半ごろ軍警察による暴力を受け、手錠をかけられて連行されるという事件が起こりました。

メストリ・ネネは5歳と息子や生徒たちと家の前で話していたところに、突然警察が現れ、子供を守るために家に入ろうとしたメストリを警官たちは追いかけ、羽交い絞めにし、殴打したうえ、手錠をかけて連行したとのことです。容疑は、近くで発生した窃盗事件の容疑者に容姿が似ているというだけでした。その後真犯人も逮捕され、メストリ・ネネが連行された同じ警察署に連行されました。

人種主義(racismo)が社会に浸透しているブラジルでは、黒人であるというだけで短絡的に犯罪者扱いされ、店に入れば警備員にマークされ、何の罪もない子供たちまで警察に殺されるという事件がひっきりなしに起こっています。米国では、黒人男性の死因の上位に「警察による暴力」があるという記事を読みましたが、ブラジルも全く同じような状況です。

いまブラジルのカポエイラ界では、今回の軍警察による全く事実無根の暴力に断固拒否の声(Nota de repúdio)が上がっています。私(久保原信司)も同じ意見を表明します。

確かにカポエイラは格闘技(luta)です。しかし私たちの真の敵は、ジョーゴの相手ではなく、このような黒人やその他のマイノリティーたちに抑圧的な社会システムです。このマクロなホーダ(grande roda)で、あなたはどんなポジションを取りますか?